「在宅ワーク中にZoomが途切れる…。」
「VDSLってなんでこんなに遅いの…?」
古いマンションでは、VDSLという配線方式が使われていることが多く、在宅ワークや動画視聴中に通信が遅く感じることもあります。光配線方式にすれば改善されるとわかっていても、「工事費がかかる」と思って、なかなか踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
わたし自身、築40年のマンションに住んでおり、以前はSoftBank光のVDSLを利用していました。夜間の回線が混雑する時間帯には毎日のようにYouTubeが再生できない状態でした。
そんな状況を改善したくて、今回、工事費無料でマネーフォワード光に切り替え、光配線方式に変更。現在は、在宅ワーク中でも動画視聴中でも、ネットを快適に、ストレスなく使えています。
この記事では、大手通信会社のコールセンターに約5年半勤務していた筆者が、VDSLから光配線方式に切り替える方法を、実体験をもとにわかりやすく紹介します。
この記事を読めば、申し込みの流れや注意点がわかり、工事費をかけずに快適なネット環境を手に入れる方法がつかめます。
VDSL方式と光配線方式の違い
自宅インターネットの接続方式には、VDSL方式と光配線方式があります。どちらを利用しているかによって、通信速度や安定性、さらには導入時の工事内容や費用にも大きな違いが出てきます。
VDSL方式とは? 特徴と導入の注意点
VDSL方式(Very high-speed Digital Subscriber Line) とは、マンションなどの集合住宅で多く採用されているインターネット接続方式です。
- 建物までは光ファイバーで、各部屋までは既存の電話線
- 既存インフラを利用するため導入しやすく、工事費用が抑えられる
- 通信速度は最大100Mbpsで、光配線方式よりも遅め
- 夜間や週末など、回線が混雑する時間帯に速度が低下しやすい

VDSL方式は、導入がしやすく費用も抑えられる一方で、通信速度や安定性に不安が残る配線方式と言えます。特に在宅ワークや動画視聴が多い方には、物足りなさを感じるかもしれません。

光配線方式とは? 特徴と導入の注意点
光配線方式も、マンションなどの集合住宅で広く採用されているインターネット接続方式です。
- インターネット事業者の基地局から宅内まですべて光ファイバー
- 建物に光ケーブルが敷設されていない場合は利用不可
- 宅内工事が必要な場合、立ち会いと費用が発生
- プロバイダーやプランによって、最大通信速度は1Gbps〜10Gbpsに対応
光配線方式を利用するには、建物と宅内の両方に光ファイバーが通っている必要があります。導入には条件や費用がかかる場合もありますが、通信速度や安定性を求めるなら、非常におすすめの配線方式です。特に在宅ワークや動画視聴、複数人での同時接続が多いご家庭では、その違いを実感しやすいでしょう。
この記事では、
「築年数の古いマンションなどで、建物まで光ファイバーが来ているが、建物の集合装置から宅内までは光ファイバーが引かれていないケース」
について説明します。
その場合の「建物の集合装置から宅内まで光ファイバーを新たに設置する」ための工事を無料で行う方法を紹介します。

光配線方式へ切り替える際の条件
マンションなどの集合住宅でVDSL方式から光配線方式へ切り替えるには、以下のすべての条件を満たす必要があります。
- 建物まで光ファイバーが引き込まれていること
→建物そのものが未対応の場合、光配線方式への切り替えは不可。 - 建物の集合装置(共用部)から宅内への配管(配線ルート)が確保されていること
→古い建物では、電話線の配管しかなく、光ケーブルを通せない場合あり。管理会社や施工業者に確認しましょう。 - 利用中または希望するインターネット事業者が、当該物件で「光配線方式」での提供に対応していること
→ 同じ建物でも事業者によっては光配線に非対応なケースあり。事前に確認が必要です。 - 管理組合やオーナーから工事許可が出ていること(または不要であること)
→専有部分でも、共用部を通る配線が発生するため、許可が必要な場合があります。
難しそうに見えるかもしれませんが、以下のように問い合わせると、スムーズに確認できます。
- マンションの管理組合に聞くこと
・建物まで光ファイバーが通っているか
・利用可能なインターネット事業者(例:NTTフレッツ光系など)
・工事許可申請の必要有無 - 利用中または希望するインターネット事業者に聞くこと
・「光配線方式」での提供可否
・工事の内容と費用(立会いの有無も含む)
マネーフォワード光に切り替えた経緯
わたしは築40年のマンションに住んでいます。入居当初はVDSLしか対応しておらず、Softbank光を利用していました。昼間は下りで平均30Mbps出ていたので、特に不便は感じていなかったのですが、夜間の19時以降になると速度がガクッと落ち、YouTubeの動画が再生できないほど。毎晩、夕食を作りながら動画をBGM代わりに流しているのですが、その音がたびたび途切れてしまい、イライラすることが増えてきました。
「条件さえ揃えば、光配線方式に変えて快適にしたいな」と思っていたところ、昨年(2024年)、マンションに光ファイバーが導入されました。管理組合から「宅内工事をすれば、NTTフレッツ光やSoftBank光などの光配線方式が使えるようになります」との案内が。
さっそくSoftBank光に問い合わせてみたところ、「配線工事を行えば光配線方式への変更は可能です。ただし費用は26,400円(税込)かかります」とのことでした。
この「工事費」がネックで、しばらくは切り替えをためらっていましたが、「他の事業者ならどうなんだろう?」と思い、工事費を調べてみることに。すると、無料で工事をしてくれる事業者があることがわかりました。これなら工事費の負担もなくなる、ということで、SoftBank光からその事業者に乗り換えることに決めました。
それが、今回ご紹介する「マネーフォワード光」です。
マネーフォワード光のことは、資産形成の情報を発信しているYouTubeチャンネル「リベラルアーツ大学(リベ大)」で知りました。月額料金が「業界最安水準」として紹介されていて、もともと通信費も見直したいと思っていたわたしは、「ここなら固定費削減にもつながるかも」と興味を持ちました。
そこで光配線方式への変更について問い合わせてみたところ、なんと工事費は無料とのこと。それがマネーフォワード光への乗り換えを決めた理由です。
マネーフォワード光に切り替え後の実感はコチラ
マネーフォワード光とは
マネーフォワード光は、家計簿アプリ「マネーフォワード ME」や会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」でおなじみのマネーフォワード社が提供する自宅向けインターネットサービスです。
ただし、通信回線自体はマネーフォワード独自のものではなく、NTTフレッツ光の設備を利用して提供される「光コラボレーション」サービスのひとつです。
「光コラボレーション」とは、NTTのフレッツ光回線を利用しながら、別の事業者(今回であればマネーフォワード光)と契約してサービスを受けられる仕組みです。通信品質はそのままに、料金や特典が異なるのが特徴です。
ちなみに、サービス名に「マネーフォワード」と付いていますが、実際の運営や契約手続きはUSEN NETWORKSが担当しています。そのため、申し込み後の案内や工事日程などのやり取りは、USEN側が行います。
業界最安水準の月額利用料金
マネーフォワード光の月額利用料金は以下のとおり非常にリーズナブルです。
マンションプラン | 3,850円(税込み) |
戸建てプラン | 4,950円(税込み) |
また、申し込みのタイミングによって、キャンペーンにより最大2ヶ月間月額基本料金無料になることもあるので、さらにお得に乗り換えられます。
家計簿アプリ「マネーフォワード ME」が無料で使える
マンションプランなら月額利用料金が4,000円以下と大変リーズナブルであることに加え、マネーフォワード光の契約者は、
家計簿アプリ「マネーフォワードMEプレミアムサービス(スタンダードコース)」の月額500円がマネーフォワード光を利用中、無料になる特典も付きます。
この特典をふまえると、マンションプランでは実質月額3,350円(税込)でインターネットが利用できる計算になります。
契約期間の縛りや解約金は?
マネーフォワード光の解約金は以下のとおり、比較的良心的な設定です。
【24ヶ月以内の解約】
マンションプラン | 3,500円(非課税) |
戸建てプラン | 4,500円(非課税) |
【25ヶ月目以降の解約】
・解約金は発生しない
24ヶ月以内に解約しても、おおよそ1ヶ月分の利用料金と同等程度なので、大きな負担にはなりにくいのがポイントです。
初期費用は無料
マネーフォワード光の導入にあたって、基本的に
事務手数料や工事費などの初期費用はかかりません。
※ただし、工事の内容によっては費用が発生する場合があります。
今回は、この初期費用無料を活用して、VDSL方式から光配線方式への切り替えを行いました。
マネーフォワード光乗り換えとVDSLから光配線方式への変更手順
ここではマンションなどの集合住宅で、VDSL方式から光配線方式へ変更してマネーフォワード光に乗り換える際の、具体的な申し込み方法を解説します。
申し込み時の注意点:「光配線方式への変更希望を伝えること」
今回の手続きで最も重要なポイントをお伝えします。
それは、
配線方式を「VDSL方式から光配線方式に変更したい」と希望を伝えることです。
配線方式変更の希望を伝えないと、VDSL方式のまま「事業者変更」の手続きだけが行われてしまうため、特に注意が必要です。
申し込みの流れ
マネーフォワード光の実際の申し込みの流れを説明します。
1. マネーフォワード光のホームページから申し込み
マネーフォワード光のホームページから申し込みます(申し込みはコチラ)。
- 「マンションにお住いの方」ボタンを押す
- プランの詳細を確認し、「お見積りにすすむ」ボタンを押す
- 「今お使いのインターネット回線をお選びください」画面で必要事項を入力する
- 「お見積り結果」を確認し、氏名、連絡先電話番号、住所、電話連絡の希望日時などの仮申し込み情報を入力する
- マネーフォワードIDを持っている方は、「ログインして仮申し込みをする」ボタン、マネーフォワードIDを持っていない方は、「新規登録と同時に仮申し込みをする」ボタンを押す
2. 仮申し込み完了メールを受け取る
「「マネーフォワード光 powered by USEN NETWORKS」への仮申し込みが完了しました」という案内メールが届きます。申し込み手続きの流れが記載されていますので、内容を確認してください。
その中に電話連絡を待つ間の準備として「先に承諾番号を取得する」という選択肢の案内がありますが、
今回は関係がないので承諾番号を取得せず、USEN NETWORKSからの電話連絡を待ってください。
3. 電話でUSEN NETWORKSと申込内容や契約内容を確認する
USEN NETWORKSから希望日時に電話がかかってきます。申込内容と契約内容の確認を行います。このときに必ず、
「VDSL方式から光配線方式に変更したい」と希望を伝えてください。
希望を伝えると、「新規申し込み」の案内をされます。
希望を伝えない場合、「事業者変更」の手続きを案内され、VDSL方式から光配線方式への変更工事は行われませんので、注意してください。
契約内容は登録した携帯電話に送られてくるSMSのリンクから見ることができるので、詳細を見ながら口頭での案内を聞くことができます。
4. チャットで希望の工事日を選ぶ
USEN NETWORKSより工事日調整用のチャットサイトのリンクが送られてきます。リンクからチャットサイトに移動し、案内に従いご希望の工事日時を選びます。配線方式の変更には宅内作業が必要です。
立ち会いが必要ですので、立ち会い可能な日時を指定してください。
5. 郵送で届く「開通のご案内」を確認する
USEN NETWORKSから郵送で「開通のご案内」という書面が届きます。内容を確認してください。内容に問題がなければほかにすることはありません。
6. 工事日までにWi-Fiルーターを準備する
工事日までにWi-Fiルーターを準備してください。
マネーフォワード光は「V6プラス」という高速で高品質の接続サービスを利用しているため、インターネットを利用するには「V6プラス」対応のルーターが必要です。
すでにルーターをお持ちの方は、お持ちのルーターが「V6プラス」に対応しているか確認してください。
わたしはSoftBank光のレンタルルーターを使っていて、自前のルーターを持っていませんでした。そのため、AmazonでTP-LINK製のArcher AX1800(AX23)というルーターを購入しました。割引などで3,980円でしたが、Wi-Fiの届く範囲はSoftBank光のレンタルルーターより格段に広く、快適に使用できています。
7. 利用中のインターネットの解約を申し込む
マネーフォワード光の工事日が決まったら、利用中のインターネット事業者に解約の申し込みをしましょう。
「事業者変更」とは異なり、「新規契約」の場合、
現在のインターネット回線は自動で解約されません。ご自身で必ず解約の手続きを行う必要があります。
また、解約日は
マネーフォワード光の工事日以降を選びましょう。
万が一工事がうまくいかなかった場合は、マネーフォワード光を使えるようになるまで時間がかかる可能性があります。利用中のインターネットを残しておけば、工事に問題があったとしてもインターネット自体は使えるので、安心です。
マネーフォワード光の工事日が4月21日だったので、SoftBank光の解約日は月末の4月30日にしました。SoftBank光は月の途中で解約しても、利用料金は日割り計算されないので、4月いっぱいまで利用して、解約することにしました。
8. 工事に立ち会う
工事日に工事担当者が訪問し、光ファイバーを宅内まで引き、モデムの設置を行います。契約者がすることはありません。
VDSL方式を利用していた場合は、壁の中の電話線と同じ配管を使って光ファイバーを通します。また、もともとあった電話線の差込口(モジュラージャック)をカバーごと交換し、電話線と光コンセントの2つの差込口がついたカバーに交換します。わたしの場合、工事はスムーズに進み、1時間程度で完了しました。


9. Wi-Fiルーターの設定を行う
工事担当者が行うのはモデムの設置までで、ルーターの設定はしてくれません。手順に従いご自身でルーターの設定をしてください。
これで光配線方式変更を伴うマネーフォワード光への変更は完了です。
マネーフォワード光に切り替えて実感した速度と満足度
マネーフォワード光に切り替えて1週間が経ち、通信速度や使用感に大きな変化を感じています。
VDSLから光配線方式へ変更し、通信速度10倍で快適に
- VDSL方式(日中):約30Mbps
- 光配線方式(日中):約300〜400Mbps
※使用環境:Windows 11 PC、Wi-Fi接続、Googleのインターネット速度測定結果(測定時間:15時)
数値上で10倍以上速くなったことがわかります。
とくに夜間(19〜21時)の混雑時間帯では、YouTube動画が止まることがなくなり、体感的にも大きな改善がありました。
わたしは主に翻訳やライター業でネットを使用していますが、今後はWebミーティングなどで通信品質の違いをより実感できそうです。
安定したインターネット環境が必要なテレワークや在宅勤務の方にもおすすめです。

Wi-Fi環境も大幅改善
配線方式とは直接関係しませんが、Wi-Fiルーターの変更によって、Wi-Fiの届く範囲が改善されました。
以前VDSL方式を利用していた時と、現在の光配線方式のWi-Fi環境は以下のとおりです。
VDSL方式(以前) | 光配線方式(現在) |
・SoftBank光のレンタルルーターを使用 ・寝室にWi-Fiが届かず、中継機を使用 ・SSIDの切り替えが必要 | ・TP-Link製ルーターを使用 ・中継機なしでも家中に安定した電波が届く ・SSIDの切り替えが不要 |
中継機なしでも家中でシームレスにインターネットが使えるようになりました。
まとめ
この記事では、築年数の古いマンションなどでVDSL方式を利用している方に向けて、
マネーフォワード光への乗り換えで光配線方式に無料で切り替える方法をご紹介しました。
この記事では以下のポイントを解説しました。
- 光配線方式に切り替える際の条件
- マネーフォワード光のサービス概要
- 申し込み時の注意点(「VDSLから光配線に切り替えたい」と伝えること)
- 実際の切り替え手順と所要時間
わたし自身の体験としても、
通信速度は10倍以上に向上し、夜間でも快適に利用できるようになりました。特に在宅勤務中のストレスが減り、作業効率も上がったと感じています。
現在、VDSL方式を使っていて通信速度に不満がある方、すでに建物に光ファイバーが導入されている方は、
一度切り替えが可能かどうかを確認してみることをおすすめします。
マネーフォワード光なら、
- 配線方式の切り替え工事が無料
- 月額料金も業界最安水準
- 時期によっては「2ヶ月無料」などのキャンペーンもあり
と、通信環境の改善だけでなく固定費の見直しにもつながるのが魅力です。
「夜になると動画が止まる…」「在宅勤務中にZoomが途切れる…」そんなストレスを感じているなら、ぜひ一度検討してみてください。
早めの切り替えが、毎日の快適さにつながります。
コメント